『COOL』は、世界で活躍するアーティストやニューヨークで注目のアートシーンなどを紹介していくアートマガジンです。創造するということ、かっこいいものを見ること、そこから感じる何かを世界中で共感できたらおもしろい!文化が違うとこんな違ったかっこよさもあるんだ!そんな発見・感動をしてもらえるボーダレスなアートマガジンを目指しています。現在、全米各地やカナダ、フランス、日本、中国などで発売中。誌面ではなかなか伝えられないタイムリーな情報や、バックナンバーに掲載されたインタビューなどをこのブログで公開していきます。
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タンク型のフラワーベースやブリキロボットのネジを想わせるフックなど、ユニークなオブジェをつくるLa Tête au cube (ラ・テットゥ・オ・キュブ、「頭3」の意味)。ストラスブール出身のジェロム・フィッシュバックとコルシカ島生まれのティエリー・ディストリアが2005年にパリで立ち上げたこのユニットは、国内外のアート・デザイン雑誌やファッション誌など広くメディアで取り上げられ、早くも注目を浴びている。
COOL :La Tête au cubeはどのようなきっかけで立ち上げたのですか ?
J :ボクはビジネス専門学校を卒業後、スポーツ合宿をオーガナイズする仕事をしていた。でも何か別のことをしたくなったんだよね。
T :ボクはプロダクトデザインの勉強をした後、数ヶ月間Philippe Starckのもとで働いた。その後独立してクラブやブティックの空間デザインをてがけた。日本とフランスのマクドナルドの内装などもね。ボクたちは20年来の友達で、あるとき二人でビール片手に「なにかひと味違ったものをつくってみようか ?」と盛り上がった。そしてジェロムが代表者、ボクがデザイナーというかたちで2005年に立ち上げた。その年の9月、パリのインテリア見本市「Maison&Objet (メゾン・エ・オブジェ)」に出展して以来、順調に展開しているといった感じかな。
COOL :ものづくりのコンセプトは ?
J :デザインの市場では激しい競争が繰り広げられている。ボクたちは売れれば何でもいいなんて思わない。明確なコンセプトを持って活動することが大切なんだ。ボクたちはそれぞれのオブジェにストーリー、というか何か語れるものを込めている。
T :例えばタンク型のフラワーベース「Tank you」。あるカップルがケンカをする。その後、どちらかが「ごめんね」の言葉と共に花を添えたこのベースを相手に渡して仲直りする。もっと広い意味でいえば休戦のシンボルでもあるけど、仲直りの象徴として手渡しするという親密なコミュニケーションをイメージしてつくった。ネジ型のフック「Hookey」は壁に取り付けるようにできている。Hookeyのある家はネジを回せばブリキロボットのように動き出すんじゃないか、ということをイメージした。日々の生活の中でもっと想像力を膨らませてほしい、と伝えたい。フランスを代表するリモージュ磁器でつくられていることも伝統とモダンの融合という意味で面白いと思うし。
J:ボクたちはユーモアが好きだし、詩的なものや挑発的なものもつくっていきたい。ただあまり知的な意味合いや難しい理論は並べたくない。世界中の誰が見ても分かるようなシンプルなメッセージを伝えたい。カウボーイが命拾いをするスキットル「Lucky」や孤独を凌ぐ「Plaid buddy」も、説明なしでも作品自身がメッセージを語ってくれるようなものを、時には皮肉を込めてつくってきた。
COOL :ティエリーさんはもともと空間デザイナーとして活躍されていましたが、その後どのようなきっかけでオブジェのデザインを始めたのですか ?
T:いろいろなアイディアをかたちにすることに興味を持ったからかな。自分のエスプリを込めたものをつくりたい気持ちがまずあったから、別にオブジェじゃなくてもよかった。
もしかしたら今後は新しいかたちで展開していくかも。
COOL :影響を受けたアーティストはいますか ?
J :作家のBret Easton Ellis。人とはズレた感性や精神世界を持っているから。
T :影響を受けたというよりも、持っている世界観が好きな人はいる。James Turrellの光のアートやChristian Dior メンズコレクションのデザイナー Hedi Slimaneが手がけた写真集かな。
COOL :プライベートワークスもしていますか ?
T :うん、最近少しずつね。今はマドリッドのソフィア王妃芸術センターで予定される企画展「フラメンコとアヴァン・ギャルド」に向けて、センターのブティックに置くオブジェを制作中。
J :ほかにもパリ国立装飾美術館との企画でNeil Poultonデザインのカップ&ソーサーのプロジェクトを進めている。
COOL :日本には行ったことがありますか ?
J :旅行で一度だけ。ショッピングが楽しかったな。レコード店に8時間も居座った(笑)。
T :仕事で2回、プライベートで1回。仕事で京都に行ったとき、一日だけ休暇があって、ボクが観光できるように取引先がガイドさんを手配してくれた。でも実はその人、日本語しか話さないので全然コミュニケーションが取れなかった。それでも観光名所に着くたび、一生懸命説明してくれた。あの日のことは一生忘れない(爆笑)。
COOL :今後の展望を教えてもらえますか ?
J :オブジェ以外のものもつくっていきたい。服や音楽とのコラボレーションなども。デザイナーも増やしたいし、別のアーティストの作品を取り入れたり、好きなものを集めたい。
T :でも全部集めていくと、いずれはショップを構えることに自然とつながるかもしれないね。
La Tête au cubeオフィシャルサイト
http://www.lateteaucube.com/
Omnific :日本での取扱先(ネット販売)
http://dp00011055.shop-pro.jp/
Charles&Marie :USA取扱先(ネット販売)
http://charlesandmarie.com/
COOL :La Tête au cubeはどのようなきっかけで立ち上げたのですか ?
J :ボクはビジネス専門学校を卒業後、スポーツ合宿をオーガナイズする仕事をしていた。でも何か別のことをしたくなったんだよね。
T :ボクはプロダクトデザインの勉強をした後、数ヶ月間Philippe Starckのもとで働いた。その後独立してクラブやブティックの空間デザインをてがけた。日本とフランスのマクドナルドの内装などもね。ボクたちは20年来の友達で、あるとき二人でビール片手に「なにかひと味違ったものをつくってみようか ?」と盛り上がった。そしてジェロムが代表者、ボクがデザイナーというかたちで2005年に立ち上げた。その年の9月、パリのインテリア見本市「Maison&Objet (メゾン・エ・オブジェ)」に出展して以来、順調に展開しているといった感じかな。
COOL :ものづくりのコンセプトは ?
J :デザインの市場では激しい競争が繰り広げられている。ボクたちは売れれば何でもいいなんて思わない。明確なコンセプトを持って活動することが大切なんだ。ボクたちはそれぞれのオブジェにストーリー、というか何か語れるものを込めている。
T :例えばタンク型のフラワーベース「Tank you」。あるカップルがケンカをする。その後、どちらかが「ごめんね」の言葉と共に花を添えたこのベースを相手に渡して仲直りする。もっと広い意味でいえば休戦のシンボルでもあるけど、仲直りの象徴として手渡しするという親密なコミュニケーションをイメージしてつくった。ネジ型のフック「Hookey」は壁に取り付けるようにできている。Hookeyのある家はネジを回せばブリキロボットのように動き出すんじゃないか、ということをイメージした。日々の生活の中でもっと想像力を膨らませてほしい、と伝えたい。フランスを代表するリモージュ磁器でつくられていることも伝統とモダンの融合という意味で面白いと思うし。
J:ボクたちはユーモアが好きだし、詩的なものや挑発的なものもつくっていきたい。ただあまり知的な意味合いや難しい理論は並べたくない。世界中の誰が見ても分かるようなシンプルなメッセージを伝えたい。カウボーイが命拾いをするスキットル「Lucky」や孤独を凌ぐ「Plaid buddy」も、説明なしでも作品自身がメッセージを語ってくれるようなものを、時には皮肉を込めてつくってきた。
COOL :ティエリーさんはもともと空間デザイナーとして活躍されていましたが、その後どのようなきっかけでオブジェのデザインを始めたのですか ?
T:いろいろなアイディアをかたちにすることに興味を持ったからかな。自分のエスプリを込めたものをつくりたい気持ちがまずあったから、別にオブジェじゃなくてもよかった。
もしかしたら今後は新しいかたちで展開していくかも。
COOL :影響を受けたアーティストはいますか ?
J :作家のBret Easton Ellis。人とはズレた感性や精神世界を持っているから。
T :影響を受けたというよりも、持っている世界観が好きな人はいる。James Turrellの光のアートやChristian Dior メンズコレクションのデザイナー Hedi Slimaneが手がけた写真集かな。
COOL :プライベートワークスもしていますか ?
T :うん、最近少しずつね。今はマドリッドのソフィア王妃芸術センターで予定される企画展「フラメンコとアヴァン・ギャルド」に向けて、センターのブティックに置くオブジェを制作中。
J :ほかにもパリ国立装飾美術館との企画でNeil Poultonデザインのカップ&ソーサーのプロジェクトを進めている。
COOL :日本には行ったことがありますか ?
J :旅行で一度だけ。ショッピングが楽しかったな。レコード店に8時間も居座った(笑)。
T :仕事で2回、プライベートで1回。仕事で京都に行ったとき、一日だけ休暇があって、ボクが観光できるように取引先がガイドさんを手配してくれた。でも実はその人、日本語しか話さないので全然コミュニケーションが取れなかった。それでも観光名所に着くたび、一生懸命説明してくれた。あの日のことは一生忘れない(爆笑)。
COOL :今後の展望を教えてもらえますか ?
J :オブジェ以外のものもつくっていきたい。服や音楽とのコラボレーションなども。デザイナーも増やしたいし、別のアーティストの作品を取り入れたり、好きなものを集めたい。
T :でも全部集めていくと、いずれはショップを構えることに自然とつながるかもしれないね。
Text by Chiho Yoda, Photo by Mieko SAI
La Tête au cubeオフィシャルサイト
http://www.lateteaucube.com/
Omnific :日本での取扱先(ネット販売)
http://dp00011055.shop-pro.jp/
Charles&Marie :USA取扱先(ネット販売)
http://charlesandmarie.com/
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