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『COOL』は、世界で活躍するアーティストやニューヨークで注目のアートシーンなどを紹介していくアートマガジンです。創造するということ、かっこいいものを見ること、そこから感じる何かを世界中で共感できたらおもしろい!文化が違うとこんな違ったかっこよさもあるんだ!そんな発見・感動をしてもらえるボーダレスなアートマガジンを目指しています。現在、全米各地やカナダ、フランス、日本、中国などで発売中。誌面ではなかなか伝えられないタイムリーな情報や、バックナンバーに掲載されたインタビューなどをこのブログで公開していきます。
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イタリアのミラノ・トリエンナーレやNew Museum of Contemporary Artsなどにも出品するなど、近年、多方面から注目を浴びているインタラクティブ・ライトデザイナー/インスタレーション・アーティストのJames Clar。最近では日本でも「DOTMOV 2004」や「文化庁メディア芸術祭」に招待されたほか、「United Bamboo 代官山」では店頭に設置するための「インタラクティブ・ビデオ・キャプチャー・システム」を制作。その活躍の場を国内外に広げている。彼の作品のユニークでミニマライズされたフォルムは、技術面での完成度はもちろんのこと、アニメーションの要素を取り入れた独自の面白さも持ち合わせている。今回は、ブルックリンにある彼のスタジオを訪ね、インタラクティブ・デザインについて、日本でのエピソードなどを交えながら語ってもらった。

COOL:はじめに簡単な経歴を教えてください。

James Clar:NYUでフィルムを専攻して、その後そのまま大学院のIPPインターラクティブ・テレコミュニケーションプログラムで、ビジュアル・システムについて学びました。その後、Eyebeam Atelierや Fablicaなどで仕事をしました。

C:ライティングアートを始めたきっかけは何ですか?

JC:ビジュアルデザイナーとして、人間の視覚の働きを理解することはとても重要なことです。そう考えると、光を扱うのは本当に本質的レベルの問題で、とてもシンプルです。だからこそアイディア次第でいくらでも遊ぶことができます。そんなミニマル・アートとして部分に惹かれました。ミュージシャンが音を扱うように、僕の場合はビジュアルアーティストとして光をクリエイトしています。

C: フィルムではアニメーションを主にやっていたんですよね?

JC:実を言うと、最初はアートとは全く関係ないビジネスを専攻していて、途中でフィルムに変えたんです。フィルムでも、俳優やスタッフなど大勢使うようなものだと、自分の意志通りに正確に作ることは難しいと思います。でもアニメーションは論理的で、すべて自分の思い通りにスクリーン上でコントロールすることができます。それに3Dを使えばもっとダイナミックな面白い映像になります。

C:ほかのアートには興味ありますか?

JC:ミニマリズムとか興味ありますね。不要なものをすべて排除したカタチはとてもクリーンで美しいと思います。Dia: Beaconはミニマルアートをたくさん所蔵していてすごく気に入っています。

C:あなたの作品のコンセプトは何ですか?

JC:新しい作品「Circle Square」は、ミニマリズムをコンセプトに作りました。常に自分の中にあるアイディアを素直に表現しているつもりです。今までの作品では、建築事務所Hariri and Haririとコラボレートした「Interactive Digital Dress」は、衣服と人間とのコミュニケーションをテーマに作りました。衣服に埋め込まれた小さなディスプレーの映像が、人が話かけることによって変わったりします。まるで洋服の中に生きものがいるかのように見せることが狙いでした。もちろん実際にそれを着ている人が動くことによっても、様々な反応をします。

C:インスピレーションはどのようなものから受けますか?

JC:アニメーションからアイディアをもらうことが多いです。空間の使い方、一連の動作を作り上げるためのフレームの数やタイミングなどとても参考になります。もちろん、他のアーティストからいい刺激を受けることもあります。

C:創作過程で一番大切なことは?

JC:僕の作品はマイクロチップやワイヤーが複雑に入り込んでるので、光や埋め込んだ情報プログラムが正確に作動するかというのは、最後になってみないと分からないんです。プラグを差し込んで、何も起こらなかったなんてことは今までに何度もあります。常に作業過程をしっかり確認しながらやることが大切です。

C:影響を受けたデザイナーはいますか?

JC:インゴ・マウラーなんか素晴らしいデザイナーだと思います。彼はライティングデザインを多く手がけているんですが、僕の作品とは違ってもっと固定的で、プロダクトデザインみたいな感じです。ジェームス・タレルやダン・フレビンはもう長い間ライティングアーティスとしてやっている人たちで、彼らが何からインスピレーションを受けているのかということには常に興味があります。

C:札幌で開催されたデジタル・フィルム・フェスティバル「DOTMOV 2004」に招待されて行ってきたそうですが?

JC:ウェブマガジンのSHIFTがプロデュースした「Soso Café」でモーション・グラフィックを主にした展覧会だったんですが、ちょっと趣向の違う僕の作品も展示したいということで参加しました。日本では、作品に対してすごくポジティブな反応をもらいました。ニューヨークよりも東京の方がもっと最新のテクノロジーに敏感で、マーケットの幅が広いような感覚を受けました。これからは東京にもベースを置いて仕事ができたらいいと思っています。

C: 今回日本での出展では2回目となる、2月に恵比寿の東京都写真美術館で行われた『第8回文化庁メディア芸術祭』に『Line』を出品しましたが、どうでしたか?

JC:実験的なビデオゲームからニューメディア・アート、アニメーションまで幅広い作品が集まって、とても素晴らしかったです。オープニングセレモニーはウェスティンホテル東京で行われたんですが、プレスの方が大勢来ていました。わずか2週間の間に4万4千人以上が訪れたみたいです。最近では、6月のはじめにNHKのデジタル・アートを紹介する番組『デジタル・スタジアム』、通称『デジスタ』にも出ました。

C:今後の展望は?

JC:いろいろな経験をしながら今ある技術を向上させていくことと、あとは環境デザインのほうもやってみたいと思っています。建築スペースに設置できるようなもっとスケールの大きいものを作りたいです。



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James Clar(ジェームス・クラー)
インタラクティブ・ライトデザイナー/インスタレーション・アーティスト
ニューヨーク在住。ニューヨーク大学インタラクティブ・テレコミュニケーション科卒業後、1994年にベネトン社が文化的財産を基にして設立した、コミュニケーション・リサーチ・センターである「ファブリカ」での仕事を手掛けたほか、近年、日本をはじめとして国内外で活躍中。“光”を自在に操る高度な技術とミニマルなフォルムが融合した作品が高い評価を得ている。



text by Kazumi UMEZAWA, photo by Noho KUBOTA
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今でこそ老若男女問わず世界中で利用されているインターネット。だがその歴史はまだ30数年と浅い。そのインターネットが普及し始めてまだ間もない頃、アメリカのWeb業界に新風を吹き込んだ1人の日本人デザイナーがいる。Yoshi Sodeoka その人である。アメリカのメディア大手,世界最大のエンターテイメント企業であるVIACOM を経て、Sodeokaがアートディレクターとして『WORD.COM』を始めたのは1995年。あのWindows95が発表され、世界中で爆発的なブームが起きた年だ。翌年には世界のインターネット接続ホスト数が1000万台を突破する。現在もニューヨークでフリーで活躍する彼に近況を語ってもらった。

COOL:では簡単なプロフィールと、現在手がけている仕事について教えてください。

Yoshi Sodeoka:ニューヨークに来たのは1989年で、僕が20歳の時でした。プラット・インスティテュートでアートとコンピューターを勉強して、その後は2年ほどMPBで働いていました。その後は自分の仕事を始めるようになって、3人ぐらいでパートナーを組んで自分の会社を初めました。今はまた一人になって、デザインとアートの仕事を半分づつやっています。アートの方では主にビデオをやっていて、美術館やギャラリーで見せたりもしています。

C:ニューヨークに来たきっかけは何だったんでしょう?

YS:日本のテンプル大学の分校にいた時に、ニューヨークから来ている先生に出会いました。日本にあるパーソンズスクールのDeanの方で、 その人がアートとデザインを教えていたんですよ。年上の方だったんですけど、共通点があったりしてとても仲良くしてもらいました。その方がニューヨークに戻る時に、こっちでもっと勉強しないかと勧められたのがきっかけでした。

C:今まで様々な仕事を手がけてきていると思いますが、VIACOMやWORDでの仕事について振り返ってみていかがですか?

YS:学校を卒業してすぐVIACOMで働き始めて、2年ほど働きました。まだ何も分からない時だったんですけど、MTVの仕事などはいろいろと勉強になりました。WORDでは、割と自分の好きなことができる感じでした。僕はアートディレクターとして仕事をしていたんですけど、割と自分の方針で自由に仕事ができました。あの時はまだインターネットが普及し始めたころで、みんな興味を持ってくれましたね。その点では面白いことができたと思います。

C:その当時と今とではデザインに対する考えの変化はありますか?

YS:インターネットが出てからはだいぶデザインというものが変わりました。雑誌とか本に比べて、インターネットだったら瞬時に新しいものが見れますよね。それにデザインのスタンダードがだいぶ向上したと思います。それと同時に真似する人も増えたと思いますね。ひとついいものが出てくると、みんなそれを真似したがりますから。そういう面ではオリジナリティーに欠けるところもあると思います。インターネットが始まる前は、もっと変わってることをやっている人が多かったですね。今はとにかく量が多いから、自分の好きなものをよくわかっていないと、流されてしまうんじゃないかな?

C:デザインの仕事のどのような部分に魅力を感じていますか?

YS:デザインていうのは人に頼まれたものをカタチにするものですからコミュニーケーションが大事ですね。デザインのスキルだけじゃなくて、限られた時間でそれぞれのソルーションを見つけていくというんでしょうか。そういう点では毎回違うチャレンジがあって面白いと思います。アートのプロジェクトは全然プロセスが違って、すべてが自分のインスピレーションですから。時間も限られていないぶん、自分でスケジュールを管理して、ひとつひとつ終わらせていかないといけないですよね。僕の場合はデザインとアートという全く違うものをやっているから、ちょうどバランスがとれていると思います。

C:デザインに対するポリシーについて教えてください。

YS:見た目だけではなくて、ちゃんとコンセプトがあって考えられてるデザインを大事にしています。どうしてこういうデザインが出きるのかを考えながら、そのプロセスを大切にしています。だから必ず見た目的に凝ったものじゃないといけないとかいうことはないですね。シンプルで簡単に見えるものでも、意味がちゃんとあって奥が深かったりしますから。

C:インスピレーションはどこから受けるんですか?

YS:プロジェクトにもよりますけど、普段の生活の中で自然に吸収されているものが出ていると思いますね。わざわざ美術館やどこかに 出かけたりということはないですね。特にニューヨークに住んでいれば、特別に意識する必要もないでしょう。

C:最近手掛けた仕事は?

YS:MTVのVH1のステーションIDの仕事をしました。あとはBeckのミュージックビデオの仕事をしましたね。今はインターネットのデザインよりもビデオの仕事の方が多いです。デザインは短期間で済む仕事の方が好きですね。あまり時間がかかりすぎると、面白くなくなちゃったりするんですよ。僕の場合は、勢いがあった方がクリエイティブになれます。

C:将来のビジョンはありますか?

YS:今まで長い間デザインでやってきましたから、今度はもっとアートの方に集中したいと思ってますね。特にビデオアートをもっとやりたいと思っています。他のパートナーと会社を持っていた時はそれで結構時間を取られてしまっていたんですけど、今は自分一人なので融通もききますから。一年の内半分くらいは自分のために時間を使いたいですね。



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Yoshi Sodeoka(ヨシ・ソデオカ)
Pratt Instituteでグラフィックデザインを学ぶ。卒業後すぐにVIACOMでMTVなどのCD-ROM開発に携わる。1995年、アートディレクターとしてウェブマガジン『Word.com』をスタート。Webzine(ホームページ形式で配信されるオンライン雑誌、オンラインジャーナルの総称。Web+Magazineから成る造語)の先駆けとして一躍ウェブ業界の寵児となり、NYフォリオ賞、I.D.マガジン・インタラクティブ・メディア・デザイン賞など数々の賞を受賞。彼のインタラクティブデジタル作品は数々のCD-ROMやウェブサイトで紹介された他、サンフランシスコ近代美術館、NYホイットニー美術館、ドイツ・デザイン・ミュージアムなどでも取り上げられている。



text by Kazumi UMEZAWA, photo by Naho KUBOTA
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