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『COOL』は、世界で活躍するアーティストやニューヨークで注目のアートシーンなどを紹介していくアートマガジンです。創造するということ、かっこいいものを見ること、そこから感じる何かを世界中で共感できたらおもしろい!文化が違うとこんな違ったかっこよさもあるんだ!そんな発見・感動をしてもらえるボーダレスなアートマガジンを目指しています。現在、全米各地やカナダ、フランス、日本、中国などで発売中。誌面ではなかなか伝えられないタイムリーな情報や、バックナンバーに掲載されたインタビューなどをこのブログで公開していきます。
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塚本晋也監督(ニューヨークにて)撮影:植山英美

映画『鉄男 THE BULLET MAN』は、ヴェチア映画祭へのコンペ部門正式出展、世界最大のファンタスティック映画祭であるシッチェス・カタロニア映画祭正式出展、LAのプラネット・グリーンアワード受賞など、世界的にも高く評価されている、塚本晋也監督作品。『鉄男 THE BULLET MAN』がトライベッカ映画祭に唯一の日本映画として参加。人気バンド、ナイン・インチ・ネイルズがエンディング・テーマを書き下ろしたこともあわせて発表、北米プレミアを華々しく行なった。

『鉄男』(89)から世界的にカルト的なファンを持つシーリーズ第3作目のこの作品は、全編英語の意欲作だ。17年前『鉄男2』発表後からクエンティン・タランティーノ氏をはじめ、たくさんのプロデューサーが『鉄男アメリカ』制作の名乗りを上げたが、結局タイミングや制作方針が合わずに断念。塚本監督は「これは僕なりのアメリカ映画。長年の思いが叶ってついに米国で公開できるのは、たいへんうれしい」と語った。

また塚本監督は「人間の心の中には善と悪があるもの。それを2人の主人公で表現した。日本はもう60年間戦争していない。戦争の記憶が風化していく中、何か都市に暴力が起こったら、今度こそ取り返しのつかない事態になるということを伝えたかった」という。「サイバーパンクの父のリドリー・スコット監督が、あの『ブレードランナー』を制作してから20年ー「『鉄男』は彼にオマージュを捧げています。『ブレードランナー』は物語の最後、主人公がアンドロイドと駆け落ちをするところで終わっていますので,二人が結婚して子供が生まれたらどうなるか、というコンセプトで『鉄男』は作られています」とも語っている。

「映画史に残る『鉄男』シリーズに名前を刻むことができて、とても光栄」と主演のエリック・ボシック氏。「今度の鉄男は、暴力を振るうべきか、相手を傷つけるべきかとても悩みます」激しい戦闘シーンは「毎日ジムに通って身体を作り、スピリチュアル・スポットに行ったりと、身体、精神とも時間をかけて準備した」そうだ。谷島正之プロデューサーは「報復の是非という9・11攻撃を受けたニューヨークと共通のテーマを持っているので、この地で上映する機会を得たのは格別の思い」と語った。

トライベッカ映画祭では大爆音での上映で、あまりにも音が大きすぎるため、スピーカーが壊れてしまうアクシデントも発生。17年間待ちわびたファンを熱狂させた。日本での公開は5月22日から。


©Tribeca Film Festival

公式サイト http://www.tetsuo-project.jp/

(文・写真=植山英美)
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